鷹の道

大学に通っています。中国政治・外交を勉強中。野球を見ます。ソフトバンクホークスを応援することかれこれ14年。

What can you do?


WATCH: Donald Trump's first press conference as president-elect

 

トランプ次期アメリカ大統領の記者会見のことで今日のニュースは持ち切りでした。その内容もさることながら、CNNの記者の質問にエキサイトする様子、一方的に会見を切り上げる様子などから漠然と、でも確実に「本当に彼がアメリカ大統領になるのか……?」という不安を感じます。

トランプに肯定的な方の中には「言動の奇抜さだけでレッテルを張るのはよくない」「マスコミの印象操作に囚われるな」もいらっしゃいます。もちろんその通りで、トランプが大統領選に勝利したのはまさにアメリカ国民が既成の政治に不満を抱いていたからと言えるので、「既成の政治」の歴史である過去の大統領と比較すること自体に意味がないのかも知れません。

とは言え、やはりトランプの言動、立ち居振る舞いは僕らが抱く「アメリカの大統領」像とはギャップがあると言わざるを得ません。いや、僕はオバマとブッシュJr.の時代しか知らないのですが……

 


Watch President Barack Obama's full farewell speech

先日シカゴで行われたオバマ大統領の在任中最後のスピーチですが、それはそれはカッコいいわけです。"Yes we can"のフレーズを引っ提げてアメリカ初の黒人系大統領となった当初からそうですが、オバマは言葉で人を惹きつける能力に長けています。崇高な理念を言葉で伝える才能があるんだと思います。「核なき世界」はじめ、崇高な理念を掲げてしまったがためにアメリカ外交政策の選択肢を自ら狭めてしまったという側面があるのは否めませんが、理想に燃える大統領の姿はそれだけでアメリカのソフトパワーとして機能していたのではないでしょうか。

 

しかし皮肉なことにトランプの勝因は理想を語るばかりの政治への否定的な世論だったのです。つまり、僕らが見せつけられたあのエキサイティングな次期大統領の姿こそ、アメリカ国民の民意なのです。正直ため息が出るような光景でしたが、これはアメリカ国民が決めたことであって、僕らが日本でため息をついてもどうしようもないことなのです(今やアメリカ国民にもどうしようもないことですが)。とりあえず会見の様子から改めて分かったことは、もはやアメリカ大統領に「偉大さ」を求めること自体無理があるということ(”Make America great again"と言っていた人にこういう評価を下すという皮肉……)。そしてかつてなく大統領の発言が軽くなりそうな今後、大統領が「何を言うか」ではなく、実際に「何をするか」に焦点を合わせる必要があるということ。

"Yes we can"と語っていたオバマからバトンを受けて、トランプはどうするのか。就任してからの政治行動を観察することで「トランプ大統領」の真の狙いを判断する他なさそうです。

Mr. Trump, what can you do?